今日もまったり

つれづれなるままに時折PCに向かいて、心に浮かぶよしなし事を書いてみようと思います。 内容と無関係なコメントや広告宣伝を目的としたトラックバックは削除させて頂きます。

「国盗人」

先月世田谷パブリックシアターでの公演が始まる前から原作本の発売を待ち、新聞、雑誌、ネット上での劇評や感想を読み漁って、指折り数えて待ちに待った萬斎さま演出・主演による「国盗人」を見た。
シェイクスピアの「リチャード三世」に狂言テイストを加えて翻案された作品。
自分が王位に上り詰めるために周囲の人たちをバッタバッタと殺してしまう極悪非道な主人公「悪三郎」を愛しの萬斎さまが演じてはる。
狂言には「悪太郎」なんぞという演目もあり「悪三郎」とは・・・(^^)
その兄の名が「善二郎」というのも楽しい。
兵庫芸文センターのHPで公演前に原作者(シェイクスピアの訳者で「国盗人」の原作者)の河合祥一郎氏と萬斎さまのトーク映像が上映されるとの情報があり仕事を早々に切り上げて西宮北口へ急いだ。
ホワイエで映像を見る内に背後で蝉の鳴き声がし始めた。

akusaburou1


ホールに入るとファンサイトでイラストを見ていた廃墟のしつらえに蝉時雨。
白いドレスの白石加代子さんがこの廃墟で武悪面を拾い上げたところから夢を見るという設定になっている。
あちこちで「白いドレス」と読んで勝手にもっとシンプルなドレスの若作りの白石さんを想像していたが、凝ったカットワークのドレスのオバサンらしい白石さんやったかな(^^;
主要な女性の4役を1人でこなしはる白石さんの衣装も4役が判別し難いなんぞと書かれたものも読んだが、むしろ非常にわかりやすく、白石さんの4役使い分けは凄みもあったし見応え充分。
現代劇の俳優さんたちのシーンでは比較的現代の言葉で、狂言師ばかりのシーンではすっかり狂言の台詞回しが使われていることにも違和感は全くなかった。
「リチャード三世」で予習をするとシェイクスピアはずいぶん言葉遊びがお好きやったようで、随所に使われている言葉遊び(韻を踏むなど)が「リチャード三世」よりもパワーアップしていて楽しかった。
二幕目での「悪三郎オンステージ」のシーン・・・ネット上での意見も賛否両論入り乱れ(もっとも私が見ている所は大抵萬斎ファンのサイトなので圧倒的に賛成派多数!)、ミラーボール、金のハンドマイク、萬斎さまが歌って踊る、果てはマツケンを連想したとか、演歌張りでうまかったとか・・・「え~っ!私が音楽の中で唯二受け入れられない演歌なの~(もう一つはヘビメタ)!?」と期待と不安が入り乱れ、ついにそのシーンでは周囲で手拍子も起こる中、このお芝居の中でこのシーンがすっかり浮いてなどいないし、演歌というよりは「邦楽」といった曲想やし、別にマツケンサンバは嫌いとはちゃうけど、マツケンサンバとはまるでちゃうやん!萬斎さまの語りにも似た歌いっぷりは素敵~♪と妙にどこかで安心してしまった。
最後の戦いを前にして「リチャード三世」では舞台の左右でリチャードとリッチモンドがこれまでリチャードの殺した亡霊の夢を見てリチャードは呪われ、リッチモンドは祝福されるシーン、「悪三郎」は舞台の前に「理知門」は舞台の奥に横たわりそれぞれの夢が表現されるのはわかり易かった。
そしてこのお芝居が「良心」をテーマにしているということに合点がいった。

akusaburou2


カーテンコールが繰り返され役者さんたちが袖に引っ込み際、萬斎さんが大きく手を振られて「あ~、これでお終いか・・・」と思いつつも場内の拍手は続いた。
再び萬斎さん1人だけが登場された時には場内も「お~っ!」とどよめき、萬斎さまの投げキッスもあって名残を惜しむように公演終了。
芸文センターを後にするとき、余りに長く自分の中で盛り上げてきたこの日が終わり、私は小さな虚脱感の中にいた。

*Comment

ついに・・・

にこりんぼさん
ついに観てきたのですね♪
白石加代子さんも出演なさっていたとは!!
実力派揃いの見応えのある劇だったのではないかと思われます。
にこりんぼさんの解説(?!)とともに、観劇の面白さと観終った後の何ともいえない想いが伝わってきました☆
萬斎さんの次の劇を探さなくては・・・(^。^)
  • posted by maki
  • URL
  • 2007.07/28 22:14分
  • [Edit]

makiさんへ

遂に関西での公演は終わってしまいましたぁ。。。
でも8月10日の芸術劇場で東京公演の様子が放送されます。
makiさんもよかったら見て下さいネ。
翌日の昨晩には狂言でいつものお茶目で涼やかな萬斎さんにお会いして来ましたわ(^_-)-☆
  • posted by にこりんぼ
  • URL
  • 2007.07/28 22:55分
  • [Edit]

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