上方落語短期集中高座 その6(第3部) @ツギハギ荘
第3部 名作落語をオチまで演じる会
2/19(日)16:00開演
<本日の演目>
桂まん我 「首提灯」
桂宗助 「代書」
桂米平 「死神」
-中入り-
桂文我 「天狗さし」
笑福亭生喬 「重ね扇」
まん我さんは深い赤紫のお着物に銀鼠色のお羽織。
第2部と第3部の合間に天満宮の境内で“猿廻し”を見ました。
日本猿って可愛いね

さて、この日まん我さんがお召しになっていたお着物は私が特に好きな1枚なのですが、あれって阪急電車色…とも言えますよね

“マルーン”って言うんでしたっけ、光の加減でそれがかすかにくすんだ感じがするところも品があってええわぁ。
■まん我さんの「首提灯」はちょっと久しぶりです。
前半の上燗屋部分の飲食シーンは煮豆、酢の沁みたおから、紅生姜、鰊、ってどれもご馳走とは言えへんのに、店主をおちょくりながら食べたはる様子がなにげに美味しそうで楽しいですね

首を切られたドロボーさんの落ちそうな首を支えたはる様子が、(もちろんあり得ないシーンですが)凄くリアルで、気味悪いやら可笑しいやら…

■宗助さんの「代書」は四代目米團治さんのほぼ原作のままやそうです。
この噺に最初に登場する巴焼きからガタロの人の印象が余りにも強いですが、妹の渡航手続きの人も、書家の主従もそれぞれに個性が強いですね。
■先頃の事件を知って心の中で『米平さ~ん!』と思わず叫んでしまった上方落語ファンが少なからずいたはるはず、と私は思っていますがいかがでしょう?
ま、そないな話はさておいて、「死神」は案外聴く機会が少なく、面白く聴かせて頂きました。
米平さんは思えば登場人物にご自身のキャラクターを投影させはらへんタイプのようで、登場人物も登場する神さんも誰も太ったはりません。
落語家さんによっては登場人物全員小太り…なんてこともありますけどねぇ。。。
いや、あくまでも私の目に浮かんでいるのは、って話ですが。
■中入りを挟んで文我師匠は「天狗さし」でした。
噺の前半にセリフとして“念仏ざし”の説明が組み込まれていました。
“天狗”っていったい何

どんな物語に登場する天狗も人間の言葉をしゃべるので、私にはとても獣のようには思えず、従ってこの噺にいつも違和感を抱いてしまうのですが、かと言って、その“カラス天狗”とやらは羽根が生えているんですよね。。。
それはやっぱり鳥?それとも天使の羽根みたいなもの?
と、ますます訳わからん思考回路に迷い込んでしまいます

これって「胴斬り」の切り口を気にするのと似たりよったりでしょうか

■生喬さんの「重ね扇」は初めて聴かせて頂きました。
音羽屋とか尾上菊之助とか菊五郎とか寺島の家、とか実存するお名前が出て来るので、ついつい目に浮かぶのは現菊之助さんやら菊五郎さんやら…。
じっくり聴かせる切ないお話でした。
第3部はどれも聴き応えたっぷりな5席が並びました。
- at 22:34
- [あれこれ鑑賞・・・落語]
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